現像時にノイズ軽減すると、ノイズと一緒にシャープさも失われてしまいますよね。
そういう時、明瞭度やコントラスト等を触ると再びシャープに見せることが出来るかもしれません。
レタッチで少しずつディテールを取り戻していく写真をみてみましょう。
前回のあらすじ
【Lightroom】ノイズの1ドットも許さん!?レタッチでノイズ軽減の鬼になる
ノイズにまみれた悲しみの写真は
画質防衛軍の懸命な戦いの末、
ついに本来の姿を取り戻したかに思われた。
しかし、そこにはかつての戦場の悲惨な爪痕が残されていた・・・。
はい。シンプルに言うとノイズのガサガサ感は無くなったけど橋の構造部分の精細さが失われました。
細かい線は溶け、境界線はぼんやりしてしまいました。
ノイズ写真にシャープ処理は解決にならない
シャープ処理というものがあります。
Lightroomでは「シャープ」とだけ表記されています。
その名の通り、シャープになります。
境界線がクッキリするので、例えば大量の葉っぱが写っている木の写真を撮って、
適切にシャープ処理をしてやれば葉の一枚一枚がクッキリ写った美しい作品作りも出来るでしょう。
ですが、ノイズの乗った写真とは相性が悪いです。
シャープというものが、画面をざらつかせて
境界線を浮かび上がらせるような処理をしますので(あんまうまく説明できない)、
ノイズを除去した写真にシャープをかけると、また画面がざらついて結局ノイズ感は元通りになります。
右はノイズ軽減も何もしてないサラの状態です。
右の写真はノイズを除去した後、
シャープ関連の各項目をぐいーーーっと上げています。
折角きれいになったのに、ノイジーさが復活していますが、
見方によっては同じノイズ感のまま、輪郭がクッキリするのでアリっちゃあアリかもしれません。
が、ノイズの解決にはなってませんので悪しからず。
明瞭度とコントラストで戦う
コントラストを上げていくと、明暗がハッキリと分かれていきます。
明るい所はより明るく、暗い所はより明るくなるので、結果的に境界線をクッキリと浮かび上がらせ、
シャープな画になったような印象を与えることが出来ます。
明瞭度はその細部バージョン。
細部のコントラストを調整するので、きめ細かな部分の精細に描くのにより効果的です。
シャープほど画質の荒れをもたらさないので、画質を保ったまま細部を描き切るのには適任です。
(※とは言えこちらもやり過ぎるとやはり画質の荒れに繋がります。)
ですが、明暗が変化するので、
シャープの様にそのままの色味で精細な画像作りが出来るわけではないのでご注意を。
上の写真は明瞭度を+65した状態です。
ズームした部分に限って言うと影が濃くなり、ディテールが浮かび上がってきました。
これに加え、全体を見てコントラスト等も調整を加えていけば、
ノイズ軽減してねむたくなった写真をある程度シャープに復活させることが出来まるかと思います。
元の写真を色々いじって、ノイズ軽減した上で最終的にはこうなりました。
[ノイズ軽減]-[シャープ]の設定値で随分悩みました。
上げていくと確かにぐんぐん精細になっていくので、いいぞいいぞ!と銚子に乗って上げていくと、
案の定、全体を見直した時に空がガサついて見えましたね。
最終的な仕上りも、低iso値で撮った写真なんかと比べたらずっとノイジーですが、
ぎりぎり、シャープとノイズ、両項目の妥協点を見つけて編集を進めました。
ノイズ軽減とシャープはシーソーゲーム
ノイズ軽減とシャープさ、
どちらかを得るためにはどちらかを捨てないといけないです。
どちらも得たいなら、どちらもそこそこに拾うしかないです。
各々、狙う作品作りに合わせて妥協点を見つけましょう。
大いに悩みましょう。
ノイズと戦えば戦うほど、「やっぱ三脚って神だわ・・・」ってなるかもしれませんね。
手持ちでブレるのが辛くてiso上げてるワケですもんね。
最近、何か超能力を一つ手に入れられるなら、
完全に固まる能力が欲しいですね。
そしたら三脚いらずですし!
まあそうはいかないので、私は出来るだけ三脚を持ち歩くようにするか、
おうちで頑張ってノイズと戦うことにいたします。。。
最後に、比較用に編集前の写真も載せておきます。
ではでは。
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