別に難しくない!工場夜景撮影でオススメのカメラの設定・撮り方テクニックまとめ

初心者向け

初心者でも大した機材持って無くても大丈夫!
工場夜景撮影に必要な設定や撮り方を心得ていれば今夜にでも工場行けちゃいます。
F値やフォーカスの合わせ方、三脚の立て方まで懇切丁寧にお伝えしましょう。

すごい機材やすごいレンズは要らないですよ

工場夜景の撮影ですが、すごい機材やすごいレンズは別にいりません。入門機のキットレンズでも十分楽しめます。
一眼レフかミラーレス位は前提となりますが・・・
あ~、でも三脚は持っててくれ!

初心者向けの記事という位置づけになるでしょうか、
心得ている方にとってはあまり目新しいテクニックはないもしれませんが、
工場夜景を撮る際に、私がしていること全てをお伝えしようと思います。

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こんな感じで進めていきましょう。

必要な機材を用意する
・三脚を用意する
・望遠レンズは活躍しやすい
・(レリーズを用意する)

F値とiso感度
・緻密に全体を描き切るF値:8以上
・光条を出すなら11以上
・iso感度は低く

三脚を立てる
・構図を決めてから三脚を立てる
・三脚は太い脚から出していく
・エレベーターはなるべく使わない

オートフォーカスに頼らない
・MFにしてライブビューで合わせる
・手ぶれ補正はOFFにする

シャッターを切る
・本体のシャッターボタン押し込みでもブレる
・レリーズが無くても大丈夫!タイマーで代用

必要な機材を用意する

・三脚を用意する

三脚は必須・オブ・ザ・必須です。
後でも説明しますが、キレイに撮るためにはiso感度を低くして、絞り込んで撮影したいからです。
シャッタースピードが遅くなる要素が二つ重なるワケで、
10秒20秒露光はザラにあるかと思います。
どう足掻いても手持ちじゃブレます。

安いやつでもいいです。私のも安いやつです。
何かしら三脚は持っていきましょうね。

・望遠レンズは活躍しやすい

持っているなら望遠レンズには必ずご出席願いましょう。
なぜかと言うと、工場の敷地内に入れるわけじゃないですからね。
物理的に、被写体に近づけないのでね、というお話です。

・(レリーズを用意する)

レリーズってこれです↓
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あればでいいんですが、何故必要かというと、
たとえ三脚を立てててもシャッターボタンを押す際にわずかにブレちゃうからです。
押した力で、クイっと下方向にです。
侮ることなかれ、長時間シャッターの初動ではわずかにブレただけでも、
出来上がった写真を見るとバレバレです。

ですが、これは無くてもなんとかなります。
カメラにタイマー機能があるでしょう。
2秒タイマーに設定して、シャッターが落ちる瞬間は一切触れないようにしておけば問題ありません。

F値とiso感度

・緻密に全体を描き切るF値:8以上

カメラのレンズはどれもF8辺りが最もシャープに写ると言われます。
工場の被写体としての魅力は何といっても複雑な配管などの構造物ですよね。
写り込む各々のパーツが非常に細かいので、シャープに描き切れば一目で「キレイなお写真!」と分かります。
一方で、ブレたりボケたりして細部の描写が溶けてしまうと一気に残念写真になります。

ボケ感を出して奥行きを演出したい・・・
動体と一緒に撮るためにシャッタースピードを上げたい・・・でもノイズはイヤ

みたいな、特別な撮影意図が無い限りは基本的には8以上で、
被写界深度をある程度深くとって全体像を描き切れるように設定しておきましょう。

ご参考にどうぞ
カメラの絞りとボケと画質・・・F値によってどう変わるか見てみましょ

・光条を出すなら11以上

光条というのをご存知でしょうか。
前回の記事では「光がぱっぱかぱーってなってるでしょ。」などとフザけた説明を加えましたが、
ちゃんと説明すると、なんというか・・・まあ、その、えーーー

光がぱっぱかぱーってなるんですよ。

すみません、絶対見てもらった方が早いですわ・・・。こちら

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さすがに分かりますよね。帯状の光が四方八方に拡散するんです。
こういう光を出す楽しい楽しいフィルターも売られていますが、
絞り込むだけで基本出来ます。
F11辺りから存在感が出てきて、13…14…16…と
絞り込んでいく程よりぱっぱかぱーになります。

・iso感度は低く

当たりまえだ。誰だってノイズは嫌いでしょう。
個人的には工場夜景の写真に乗るノイズはトップクラスに悪どいと思います。
少しのノイズならレタッチである程度誤魔化せますが、
以前ご紹介した通り、ノイズの軽減は線のシャープさを損ないます。

最もシャープさを求めたい(個人的に)写真のシャープさを奪っていくんです奴らは。
許せませんね。
とにかくブレとボケは工場夜景写真の最大の敵です。
まあまあ、三脚も持って来たことですし、可能な限りの低感度で撮りましょう。

三脚を立てる

・構図を決めてから三脚を立てる

皆さん写真大好きですもんね、早く撮りたい気持ちは分かりますが、落ち着きましょう。
闇雲に撮る前にファインダーを覗くなりライブビューで見てみるなりして、構図を決めましょう。
何故そんなことを改まって言うのかと言いますと、
三脚を装着してからでは物理的に自由に動きにくいからです。

んまあ、言うまでもなく当たりまえですが・・・!!
ぶつかるし引っかかるし、あんな長い棒付けながらカメラ覗いてたら面倒くさくもなります。
結果、いまいち構図を吟味しないまま取り敢えず適当に撮っちゃうかーとなりかねないので!
だから落ち着いて構図を決めてから、そこに三脚を設置しましょうと言うことです。

これは工場夜景に限った話ではなく、三脚を使う撮影では常に心がけるといいですね。

・三脚は太い脚から出していく

ご存知の通り三脚は先っちょにいくほど足が細いですが、
太い脚の方が安定性があります。
全部伸ばし切らない場合は、太い脚から伸ばしていって、
なるべく太い脚でがっちり支えるようにしましょう!

・エレベーターはなるべく使わない

エレベーターってここのことです↓
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確かにこれ便利なんですよ、
ちょーーっとだけ高さが足りない時とか、
三本の足をそれぞれ少しずつ伸ばすより、
エレベーターをひょいーーっと伸ばす方が楽ちんなんですよね。

ただ、エレベーターを展開すると実質格好は三脚の上にミニ一脚、みたいなものですから、
これも安定性がなくなります。
特に一眼レフだと、シャッターを切った時の衝撃でわずかにブレが発生します。
正式にはミラーショックと言います。
普通に使っている限りは気にしたことなんてあまり無いのではないかと思いますが、
このエレベーター、伸ばし過ぎるとミラーショックの影響を受けやすくなります。

何度も言いますがシャープに撮りたい工場夜景の写真では、
ブレボケは徹底的に排除します。
ミラーショックなんかでブレるより、めどくせえとか言いながら三脚伸ばす方がずっと良いのです。
そしてその位の手間はすぐに慣れますからね!

使うとしたら、三脚を伸ばし切ってもどうしてもあとちょっと身長が足りない・・・!
って時くらいでしょうか。

オートフォーカスに頼らない

・MFにしてライブビューで合わせる

暗い夜の撮影は時にオートフォーカスにとって辛い状況を生み出します。
皆さんもある程度カメラを触ってきたなら見たことあるでしょう。
暗い場所でフォーカスが迷子になってジーコジーコと鳴いているレンズを。あれ可愛いよね。

どんなに工場がピカピカ光ってても夜景は夜景ですから、
オートフォーカスが悩みもするし、
意図しないところにピントが合ってしまう可能性も特に高いです。
最後は職人たる皆さんの手でバッチリ合わせてあげるのがベストです。
暗すぎてファインダーは使い物にならんので、
ライブビューで確認していきます。

まずはレンズをマニュアルフォーカスにします。
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そして、ライブビューを見ながらフォーカスリングをゆーっくり回して調整します。
あと、ちょっとしたテクニックとしては、皆さんのカメラ、ライブビューの画面を拡大って出来ないですかね。
出来ればラッキー(大概は出来ると思われます)、拡大してより細かい箇所を見ながらピントを合わせていきましょう。

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↓↓↓↓↓

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光源が写ってる時は光がもっとも小さくなる点
パイプが写ってる時はパイプが最も細くなる点
ピントばっちしのポイントです!
ここは妥協せずに時間をかけてでもこだわっていきましょう!

・手ぶれ補正はOFFにする

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大抵問題ないはずですが・・・、
三脚でガッチリ固定してるのに、手ぶれ補正が誤作動を起こして
手ぶれ補正のせいで逆にブレてしまう・・・ということが起こり得るそうです。
(私はまだ経験ないですが)

とりあえず三脚でがっちり固定してるわけですし、手ぶれは全く関係ないので切っときましょう。
ボケとブレに繋がり得る要素は徹底的に駆除するのだ!

シャッターを切る

・本体のシャッターボタン押し込みでもブレる

先に述べましたが、シャッターボタンを押しむ力でふにっと下方向にブレる可能性があります。
というか意外となかなか、ふつーにブレます。
なので、手を触れずにシャッターを切りましょう。

基本はレリーズですね。
あと最近はスマホアプリからもシャッターが切れるカメラありますよね。
とにかく、シャッターを切るときにカメラ本体に触れなければなんでもOKです!

・レリーズが無くても大丈夫!タイマーで代用

レリーズねえ!スマホもねえ!ブルートゥースは何者だ
って感じの皆さん、大丈夫です。
カメラに触れなければいいのですから、タイマー機能で代替可能です。

ただ、シャッター切るたびに2秒待つの、地味にイライラします。
あと、シャッター切るたびにピピピピピピピピッ!!!とか言うのがやかましいです。
それだけと言えばそれだけです!

まとめ

まだカメラに慣れない人にとってはやたらめったら覚えること多いじゃねえか!と思われるかもしれません。
ですが、やってることは全部一言で済みます。

「ボケとブレを排除して、可能な限りシャープに写せる設定にする!」

これに尽きます。
お察しの通り高等テクは全くもって無いので、明日からでも真似出来るはず!
あと、工場夜景向けとして記事にしていますが、
夜間の撮影全般に通用するお話しなので、全部覚えてて損のない情報ですよ!

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