クリスマスが終わってもまだまだ各地でイルミネーションが盛り上がってますね。
被写体が素敵なので、基本的には手ぶれに気を付けていればキレイな写真が撮れるはずなんですが、たった一つの要因で、イルミネーションが真っ暗に写ってしまうことがあります。
現地で焦らないように、先に知っておきましょう。
イルミネーションが真っ暗に写る怪現象
失敗作例を見てみよう
夜でも明るいイルミネーション。
そのまま普通に撮ったハズなのに、仕上がりを見ると何故か真っ暗・・・そういうことが、イルミネーション撮影では稀に起こります。
特に明るいイルミネーションを撮影すると発生しやすくなります。
実際に見てみないとイメージ沸かないと思うので、私が実際に神戸ルミナリエで撮影した失敗作例をご覧ください。
おわかりいただけただろうか・・・
勿論消灯してませんよ!ちゃんと全部光ってましたよそりゃあもう、手前から奥までビャーーーっと!!
露出アンダーな訳ではない
どうも全体的に暗い。・・・ということは露出設定を間違えたかな?
と思うかもしれませんが、それにしては変です。露出設定が暗すぎたのあれば、画面全体が暗いはずです。
ですがどうでしょう、この写真は部分的にはバッチリ写せてて、部分的に真っ暗です。どうしてそうなる?どうすればキレイに写る?
さぁ・・・焦らしすぎましたかね・・・中学レベルの理科の教養知識を思い出せたなら、きっと答えが分かったはず。
イルミネーションが真っ暗になる理由と対策
LEDは点滅している
はい、イルミネーションは高速で点滅しています。
普段気にすることも気づくこともありませんが、おうちの電気も、街の街灯も、点滅しています。
発電所から送電される電源は関東では50Hz、関西では60Hzという周波数の交流電流です。交流の電流は、高速で+と-を行ったり来たりしていて、その道中で出力0Vになります。
つまり、一瞬消えるんです。
これらの写真で光が消えている部分は、ちょうど点滅中の消えている瞬間を捉えてしまっていたんですね。ちなみに、おうちの電気を撮っても同様の現象は見られますよ。
どうすればいいの?
さて、イルミネーションが真っ暗になってしまった原因は分かりました。じゃあどうすればいいのかと言う話ですが、単純に、シャッタースピードを遅くします。
先ほどはシャッタースピードが早すぎたせいで丁度消えた瞬間を捉えてしまったわけですから、消えた瞬間を捉えられなくすればいいのです。
先ほど申し上げた通り、東日本の電源周波数は50Hz、西日本の電源周波数は60Hzなので、点滅の回数で言うと、東日本のイルミネーションは1秒間に100回、西日本では120回点滅しています。
この点滅スピードにシャッタースピードが勝ってしまうと、消えた瞬間を切り取ってしまうので、もっと遅くしてください。
ずばり!点滅による明るさのムラが出ないように余裕を持たせて、1/80秒以下に設定しておけば大方問題ありません。
選べるシャッタースピードの幅は意外と狭い
手持ち撮影の場合は、ですが!レンズの手ブレ補正の有無・性能等にもよりますが、
手持ちだとシャッタスピード1/20あたりから手ぶれが心配になってきます。
1/10までいくと私の場合はほぼほぼブレ回避不可能です。
つまり、手持ちでイルミネーション撮影に挑みたいなら、手ブレしない早さで、且つイルミネーションを点滅を捉えきれない遅さで撮影する必要があります。
要するに1/20~1/80の間に収めた方が良いです。
手持ちで挑むイルミネーションって、こう言われると意外キツいでしょ!可能なら三脚を立ててじっくり撮るに越したことないですね。
↓こちらの記事で撮った写真はほとんど三脚を立てて数秒~数十秒露光で撮ってます。ルミナリエみたいな大混雑するイルミネーションイベントでは天地がひっくり返っても無理ですが・・・笑
神戸ルミナリエ2017撮ってきた。流行りの水晶玉撮影もやってみる!
まとめ
意外とこの記事の内容を知らなくても、なんとなく手持ちで撮りやすいように撮ってたら、いい感じにシャッタースピード1/20~1/80の間位に落ち着いたりもするものですが、「越えらヤバい臨界点」を予め把握しておけば、現地で上手く撮れなくてもその場で冷静に対処することが出来ると思います。
ちょっと頭の片隅に入れて、イルミネーション撮影楽しんで下さいな!
ではでは。
コメント