三角プリズムを使って写真撮影をするというアイデア【研究中】

機材・道具

三角プリズムってご存知でしょうか?光の波長による屈折率の違いを利用して、入ってきた光を分散させて虹を形成する実験器具で、虹を観測して光の性質の学習しよう!なんて授業によく使用される代物です。

一部写真好きの間では撮影時レンズにかざすことで変わった写真が撮れると噂が広がっており、ポートレートや風景写真などで活用されている方が見受けられます。

世の中的にはまだまだマイナーな遊び方ですが、これが一大ブームになる前に手を出しておいて、見事流行った暁にはブームの火付け役ヅラをしたいと思う次第です。

今回は作例と共に、なんとなく掴んだ撮影テクニックのようなものも共有します。

プリズムを購入した

アマゾンで三角プリズムを購入しました。あまり違いが分からないので、商品サムネが「THE・プリズム」って感じのものをひとまずチョイス。

ちょっと高級感のある箱に入って届きました。

開けてみると三角プリズムが入っています!すごい!きれい!

ただ、この時点でちょっと失敗したなって思ってまして、これ、小さいですね。同じ商品でもう一段階大きいサイズがあったのですが、そっちにしておけばよかった。

ためにしカメラと並べてみました。小さいですね。プリズムをかざしながら撮影をすると指が映り込んでしまうので、皆さんはもっと大きいのを買った方がいいと思います。

↑同商品の100mmサイズ。お値段そんなに変わりません。

…プリズムという物自体とても綺麗で、これを被写体をとするのも一つの手かもしれないなとも思った次第です。

虹は生まれるのか?

手元で強めのLEDライトを当ててみましたが、簡単に虹が形成されるようなことは基本無く、白い光は分離されることなく白いままプリズムを抜けていきます。

(まあこの写真は光の入れ方間違ってるんですけどね…!)

虹をきちんと作るにはちゃんと実験用の環境を整えて、ちゃんと計算された角度から光を入れないといけないようですね。

ただし、強い直射日光の元でうまくかざすと虹が現れる場合もあります。

ただちょっと難しくて、どの角度でどうかざしたらどこに虹が現れるのか、いまいち掴み所が無く、意図したタイミングで意図した場所に虹を生み出すのは至難の技です。

被写体に虹を投影して撮影できるかな、と思いましたが、それはなかなか難しそうです。

日差しの強い日に太陽の光がしっかり通るようにプリズムをかざして、あとは虹ができる場所を探すように角度をころころ変えてみよう。
光を通過させただけで容易く虹が発生するようなものではないので過度な期待は厳禁です。

プリズムの中に映った像を撮影する

被写体に虹を投影するのは相当条件が揃わないと難しいことが分かりました。

ただ、まだ諦めるのは早い。
目の前の被写体と、プリズムの中に映った像を一緒に撮るのが今の私に出来る一番面白くなるかもしれない撮影方法だと思いました。試しにしばらく頑張ってみました。

作例①

左端に三角プリズムをかざして撮影しました。

プリズムはレンズかなり近づけているので、エッジがボケて境目がグラデーションのようになり、合成した写真のようになりました。

左側にあった木が映り込んで、色が分離された像を結んでいます。

作例②

うまく説明出来ません。どうやって撮ったのかもいまいち分かりません。

レンズの前でプリズムを回して角度を探っていたらなんか変な感じになったのでひょっとしたら面白いかもしれないと思ってシャッターを切りました。

上部に若干雲が映り込んでいます。彩雲みたいになっているのが面白い。

作例③

メイン被写体の構造がプリズムにも映り込んで、虹色に分離された例。

規則性のある構造物とうまく組み合わせたら面白いかも、という可能性を感じた一枚。

作例④

なにがどうなっていたのか不明ですが、横長の虹の筋が無数に映し出された例。

今回撮った中で一番カラフルで、且つ意味不明。

なんとなく掴み始めた撮影テクニック

明るい場所で撮るとよい

日陰でも周囲の光の在り方次第で全く使えないことはないですが、やはり日の当たる場所で使用した方が虹色の像を描きやすいのかなと感じました。

プリズムを動かしてベストな場所を探る

撮影に際してはまずメインの被写体と画角を決め、ピントも合わせておきます。

あとはシャッターを切るだけ、という状況でプリズムを取り出します。

カメラの構えは一切動かさず、かざしたプリズムを動かしてベストな角度を探ります。

プリズムは角度と、どこから見るかによってまったく状態が変わります。よく見るとプリズムは面によってそれぞれ全く違った像を映しだしていました。

  • そのまま光を反射し、鏡のようになっている面。
  • 別の角度にある風景を映し出している面
  • 像が歪曲して虹色になっている面

見る角度によって様々で、どこから見ても中に映っている像が虹色に見えるわけではありません。結構シビアに角度を探る必要があります。

「周りに何があるか」も重要かも

作例①・作例②のように、周りにあるものの光を虹色に分離させて映り込ませる、といったことが可能なこの撮影方法。

今回の作例では横に偶然あった木や雲が映り込んで虹色になっていますが、例えばもっと計画的に、メインの被写体と三角プリズム内に映り込ませるものを予め決めて、うまく撮れば面白い写真が仕上がるかもしれないと思います。

作例③のように構造に規則性のある人工物をプリズムに映り込ませると面白い作品になってくれるのではないかと睨んでいます。

感想

撮った本人も意味不明

「なんでこんな写真撮ったの?」「撮影意図は?」と言われると、正直説明に困ります。

強いて言うなら錯視とか、トリックアートのような作品が出来上がるのが面白いかなと…。

もっと上手く画面を構成することが出来たらまとまりのある作品になるのかもしれない、と思いつつ、まだまだ試行回数が少ない状態です。

上手に使えるようになったらもっと「ここを見てほしい作品なんだ!」みたいな写真が生み出せるかもしれません。

これを極めた先に何かあるのか、はたまた何も無いのか、いまいち分かりません。草。

そこそこ恥ずかしい

いやこれ撮影するの結構恥ずかしいですねまじで。

カメラマン・フォトグラファーたるもの、自分の極めたい作品づくりの為なら撮影中の恥などと言った邪念は捨て去るべき…とか何とか言うかもしれませんが、恥ずかしいもんは恥ずかしいです。

でもこの羞恥心に打ち勝った先に新たな写真表現の世界が広がっているのかもしれない。知らんけど。

強靭なメンタルで立ち向かうか、複数人でやるか、人のいないところでどうぞ。

Twitterで作例募集中

写真あそび.comではプリズムを使用した写真の作例を募集します。

「こんな写真撮れたよ!」「こんな撮り方あるよ!」など、面白いアイデアがあればぜひ教えてください。

ネタが集まれば皆さんの作例とともに新たな記事を作るかもしれません。

ご連絡はツイッターアカウント@shashin0asobiまで。

ツイッターアカウントのない方はshashin.asobi.com@gmail.comまで。(こちらは見逃してしまう可能性ややあります…。

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