成人になる前に父に半額出してもらって購入したカメラとの付き合いも10年近くになり、19だった私はついにアラサーになってしまいました。
カメラ歴約10年、ダラダラと続けてきたのでいまだそんな大した写真は撮れませんが、たぶんちょっとは上達しました。
振り返ると白飛び期、過激レタッチ武装期、開放病期など、様々な個人的トレンドを経て今に至ります。
めっちゃどうでもいいと思いますが、人の写真が約10年でどう変わるのか、見てけよ。
初めての写真
いつものように昼間までぐーたら寝ている休日でした。父に「カメラ届いたぞ」と言われてその日は跳ね起きました。
たぶん人生で最も俊敏に目覚めた朝でした。いや昼か。
カメラが届いて初めに撮ったのは父が使っていたフイルムカメラの写真でした。
開封時に長年使ってなかった父のカメラが何故手元にあったのか、今となっては覚えていませんが、「今どきのカメラと見比べてみようぜー」みたいなノリだったのでしょう。
保存されている画像の名前が「IMG_0001」なので、正真正銘私がデジタル一眼レフカメラで撮った人生初の写真です。なんか感慨深いね。
皆さんのカメラ人生最初の写真は何でしたか?
扇風機の羽が止まらない
iso感度、露出、絞り、シャッタースピード等、基礎知識は父がその日のうちに教えてくれました。
あらかた聞いたところで、父に言われました。
「扇風機の羽を止められるか?」
高速回転する扇風機の羽をブレさせずに撮ってみろという意味でした。
シャッタースピードを高速にしないといけないのですが、まずどこで設定すればいいのか分からん。P?Av?Tv?どれよ!!
やっとの思いでシャッタースピードを調整出来ても、今度はiso感度が低すぎて露出アンダーに。
おいおい、うまくいったと思ったら今度は暗くなりやがった。もしかしてこのカメラ、ポンコツか?
なんて思ったカメラを10年使い続けるんですけどね。
あ、最終的にはちゃんとクリアしましたよ。
白飛び期
色々教わったけど、しばらくはシャッタースピード優先オートや絞り優先オート等が使いこなせず、とりあえずプログラムオートを使い続けていました。
この頃、暗くて陰気な写真になるよりも明るいほうがよかろうと思い、しばしば露出オーバー気味に撮ってしまう癖がついていました。
お空が真っ白。
お先真っ白。
「白飛び」という言葉を知らなかったもんで、これが一般にあまり良くないと知るのは少し先の話。
rawで撮って後でレタッチするのなら、露出オーバーよりも露出アンダー気味の写真の方がまだ救いようがあるのですが、白飛びしてますから、今からレタッチしても多くの写真は救えないわけです。南無南無。
過激レタッチ武装期
数年経てば露出の調整をしくじることもさすがに少なくなり、撮りたい画をイメージして絞りやシャッタースピードをぼちぼち調整できるようになりました。
今見るとちょっと惜しい写真が大量にありますが、概ねカメラの仕様は把握していたものと思われます。
そんな中、凝り始めたのがレタッチでした。
レタッチ自体は初期の頃から遊び感覚でやっていたのですが、本腰を入れ始めたのはこの頃です。
さて、過去の自分のレタッチを見ると「アタタタタタ。。。」って気分になる方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?
私も例にもれずその一人なのですが、アタタタタタです。彩度とかコントラストって、いじりまくると写真が劇的に変わるんですもの。楽しくてちょっとやりすぎちゃうことだってありあますよそりゃあ。
でもSNSではウケちゃうんですよね。尖った個性的な写真が分かりやすく目立つというのもそうですが、とにかくSNSのカメラ好きさん方は本当に優しい。
画質の劣化をガン無視してやらかしまくり、トガリまくりの私の写真を一定数の人は個性として評価(?)してくれたもんですから、これが私の写真道なのかと勘違いしちまうところでした。
トガリつつも画質は荒らさず、繊細にレタッチ出来るならこの路線でもいいのかもしれないですけどね。
突き詰めてたらスーパーフォトショッパーになれたかもしれない。細部の粗を見つけられるようになってしまうと、ドラマチックなレタッチって案外難しいんだなぁとつくづく思う次第です。
開放病期
過激派レタッチ武装組織は半年ほどで脱退しました。
武装組織の脱退と同時期に、私を狂わせるレンズと出会います。
通称「撒き餌レンズ」です。
知らない方の為に説明すると、各カメラメーカーは大概初めて追加購入する交換レンズとして、お手頃価格で使いやすくて明るい単焦点レンズを用意してるんですよね。
これを買ってしまいました。
この頃所有していたレンズの主戦力は広角・標準(キットレンズ)・望遠の3本で、それまで「明るいレンズ」というものを知らずに過ごしていました。
開放側でもf4とかf5で写真を撮ってきた私にとって、f1.8が魅せる世界は衝撃的でした。
だってめっちゃボケるやん。
ボケボケふわふわワールドに魅せられた私は、しばらくf1.8で全ての写真を撮る生活を始めます。
ただ、f1.8ってピントの合う範囲(被写界深度)が本当に狭いんです。背景をボカすだけならいいんですが、メインの被写体までボケちゃったりします。
また、ボカし具合にもちょうどいい塩梅があり、ボケながらも背後に何が写っているのか分かる程度が丁度いい構図だってあるわけですが、お構いなしに絞り開放MAXで撮ってました。ボカしまくってました。
いわゆる「開放病」というやつです。明るいレンズを手に入れて浮かれた初心者にありがちな癖を、私も患ってしまったわけですな。
そして普通の人へ
以上の様な紆余曲折を経て、今に至ります。
今の写真を10年後の私が見たら、アタタタタタ。。。ってなるのかもしれませんが、自分ではカメラの扱い・レタッチ共に「普通くらいは」出来るようになったと思っています。
何をもって普通なのか知りませんが、偏差値50ってことですたぶん。
被写体ごとに、どう撮ればうまくいきやすいのかは知識と経験則で大体網羅出来てきたものの、今一歩抜きん出た写真は撮れなくて、「自分の写真はこうだ」「私はこんな写真が得意」と言えるアイデンティティが欲しいな、となんとなく思い始めるお年頃といった感じです。
そんな感じでもこんなブログをやってるわけです。今更ですがウチは超絶写真うまい人によるブログではないので要注意ですよ。
このブログに関しては、普通の人と同じ目線でこういう写真撮るのムズいよね、こんな写真撮ったら面白くない?みたいな話題を提供できる場でいられれば良いかなと思っています。
プロ顔負け、秘伝の超絶技巧については10年後か20年後にたぶん書くから待っててください。
これから上達するのか、また変なクセのある写真を生み出すのか、伸び悩むのか知ったことではありませんが、引き続き暖かく見守って頂けますと幸いです。
以上、かなりどうでもいい私の約10年間のカメラ生活の振り返りでした。
それでは。
コメント